二日目 鹿児島県垂水港、根占港、大泊港、内之浦港

国道220号線を、日本本土最南端「佐多岬」方向へ。朝市で海岸線を走るのは気持ちがいい。

今日も素晴らしい天気である。車を走らせながら、チラッと右方向を見ると、薩摩富士(開聞岳)が雄大にそびえている。大隅半島から見る薩摩富士は初めてで、一段と輝きを増している。

頂上付近には、薄い雲がかかり、素晴らしい眺めであす。車を止めて、パッチリ。

根占港に着いたのが午前9時頃、港に着くと祝「山川・根占航路新船就航」と書かれた看板が揚げられ、大きな花輪が飾られている。大隅半島薩摩半島を結ぶ架け橋として大変重要な航路で、地域の人たちの思いがかなえらえた素晴らしい事だ。

現在一日4便、運航されているようだ。

根占港を後に大泊港へ港に着くと漁師さんが二人いる。近寄って行って、

「今、何の漁を?」

「トサカ海苔漁じゃが」

「刺身の脇役の・・」

「そうそう。料亭などで使われているそうだ」

「どこに出荷っしているの?」

「おもに熊本県に出荷しちょいど」

「トサカ海苔はどうやって取るの?」

「皆んな素潜りで、岩場についているのを手でむしり取る」

その漁が終わると飛び魚漁、うつぼ漁だと言う。

「大泊は、キラクロウ(うつぼ)漁が盛んなようですが?」

「キラクロウ漁は、10月頃からじゃっど」

「どこか、キラクロウ料理を食べさせてくれる所はなかろうか・・」

「あっけ、ほらー」指差す方向を見ると(キラクロウ)と書かれた旗が揚げられ、風になびいている。

漁師さんにお礼を言って旗をめがけて歩いて行く。着くと、海岸近くにできた仮設の建物で、店は小さくお客さんは誰もいないようだ。

「こんにちは!」

と言うと店の人が出てきた。

「キラクロウ料理を食べにきました」

「今は、シーズンオフでやってないよ」

「ええー旗が・・・」やってないなら旗を揚げるなよな・・と独り言。

大泊のキラクロウ料理は案外有名で、正月出郷者が、この料理を食べるために帰郷するとか・・

大泊のキラクロウ料理は、そのうちどうしても食べたいと思っている。キラクロウ料理は、何回か食べたことがある。開いたものを火であぶり、味噌汁にして食べるのも旨い。また、割って干したものを七部焼きにし、刺身にして食べると、他の高級魚に匹敵する味。ただ、キラクロウは、肛門から下のほうは小骨が多くて食べられない。いくらキラクロウが旨くても、物がなければ胃袋に収めることはできない。想像ばかりでは腹へるばかり、先に行くことにする。

佐多岬は、鹿児島、種子島を結ぶ高速船上から見るだけで、このように近くから見るのは初めてである。

本土最南端に位置し、ビロウ、ソテツ等の亜熱帯の植物が自生し、繁茂している。

岸良海水浴場は、砂浜の白さ、海の青さ、透明度が実にすばらしい。種子島西之表市にある浦田海水浴場に匹敵する。子供達の夏休みが終わり、海水客はまばらであった。

水上モーターバイクが勢いよく走り、水しぶきを上げながら沖に向かって走って行く姿が線を描き、ひときわ目立っていた。

内之浦港に着いたのが午後3時30分頃、さすが大きな漁港である。両岸に大小たくさんの船が係留されている。

車で港の周りを走っていると、港の近くで網を繕っている人がいた。

そばに寄って行って

「こんにちは!」

と言うと、にこーと笑ってこちらを向いている。

「どこから来た?」

種子島からです」

「ええ!」

「今、内之浦ではどんな漁をしているんですか?」

内之浦は、定置網漁、建て網やイセエビ漁じゃらいなーしかし、何の漁をしてもうまくいかん」

その漁師さんの話によると、例えば、

「建て網漁で5,000円取れても、今は燃料費が高いから採算が取れん。漁をせん方がましだ」と言う。

だけど、漁師が漁をしないでどうやって生活して行くのか?と心配もする。港には、漁をしていない船が数隻いる。その中の大型船で、カラスの番がブリッジの高い所に行ったり、甲板に下りたりして戯れている。

今日の宿泊場所を探す。港をあちこち回っていると、洗面所のある場所を見つけた。

今日はこの洗面所近くの広場に車を止めることにした。

さっそくダレヤメのおかず調達 コンビニはないがコープがあり、いろんな食料品を売っている。適当なものを買って店員さんに、

「この辺、温泉はないですか?」

「あるよ、内之浦温泉が!」

場所を聞いて早速その温泉に。肝付町営の温泉のようで、泉質の良さはあまり感じなかったが、温泉場の環境が整い、清潔さを感じさせるいい温泉でした。

内之浦の港は静かだ、あまりの静けさに気味が悪いくらいだ。後にこの静けさが寂しさに変わり、いくら焼酎を呷っても収まらなかった。

神秘現象なのか・・・・